ミストコレクターの省エネ化|工場のCO2削減と省エネ化を解説!
ミストコレクターの省エネ化は、工場の電気代削減やCO2排出量削減につながる対策の一つです。
現在、世界各国で環境問題への取り組みが進められています。
中でも重要なテーマの一つが、CO2を含む温室効果ガスの削減です。
日本では、2050年ネット・ゼロの実現に向けた取り組みが進められています。また、2030年度には温室効果ガスを2013年度比で46%削減する目標が示されており、さらに2035年度60%削減、2040年度73%削減を目指す新たなNDCも提出されています。
そのため、製造業でも省エネやCO2排出量削減への取り組みが重要になっています。
一方で、工場では地球環境への対応だけでなく、作業者の健康や工場内の空気環境を守る対策も欠かせません。
特に、切削加工現場では、工作機械から発生するオイルミストを放置すると、作業環境の悪化や設備トラブルにつながる可能性があります。
つまり、製造業では、地球環境への対応と工場環境の改善を両立することが求められます。
本記事では、製造業が取り組むべき環境対策と、既設のオニカゼ ミストコレクターを省エネ化できるインバータユニットについて解説します。

- 01. 製造業に求められる2つの環境対策
- 02. 地球環境への対策|CO2排出量削減と省エネ
- 03. 地球環境への対策|CO2排出量削減と省エネ
- 04. 工場環境への対策|オイルミストによる作業環境悪化を防ぐ
- 05. ミストコレクターの省エネ化が環境問題対策につながる理由
- 06. オニカゼ ミストコレクター用インバータユニットとは
- 07. インバータユニットの3つの特徴
- 08. 特徴1|CO2排出量・電気代の削減につながる
- 09. 特徴2|最適風量で運転できる
- 10. 特徴3|既設のオニカゼ ミストコレクターに後付けできる
- 11. インバータユニットの運用設定
- 12. アイドリング運転|停止時間の電力消費を抑える
- 13. ON/OFF運転|不要な運転を停止する
- 14. 定速運転|設備連動なしで一定速度運転する
- 15. インバータユニットの運用設定を比較
- 16. インバータユニットの省エネ試算で確認すべき条件
- 17. インバータユニットが向いている工場
- 18. 省エネミストコレクターに関するよくある質問
- 19. まとめ|ミストコレクターの省エネ化で地球環境と工場環境に貢献する
- 20. お問い合わせ・資料請求
製造業に求められる2つの環境対策
製造業に求められる環境対策は、大きく2つに分けられます。
- 地球環境への対策
- 工場環境への対策
まずは、この2つを分けて整理しましょう。
なぜなら、地球環境への対策だけを重視しても、工場内の作業環境が悪ければ、持続可能な工場運営とはいえないためです。
地球環境への対策|CO2排出量削減と省エネ

地球環境への対策では、CO2を含む温室効果ガスの削減が重要です。
日本は、2050年ネット・ゼロの実現に向けた方針を掲げています。さらに、2030年度に温室効果ガスを2013年度比で46%削減する目標も示しています。
そのため、製造業でも、工場で使用する設備の消費電力を見直し、CO2排出量を抑える取り組みが求められます。
地球環境への対策|CO2排出量削減と省エネ
地球環境への対策では、CO2を含む温室効果ガスの削減が重要です。
日本は、2050年ネット・ゼロの実現に向けた方針を掲げています。さらに、2030年度に温室効果ガスを2013年度比で46%削減する目標も示しています。
そのため、製造業でも、工場で使用する設備の消費電力を見直し、CO2排出量を抑える取り組みが求められます。
製造業で省エネが重要になる理由
製造業では、工作機械、空調設備、集塵機、ミストコレクター、コンプレッサーなど、多くの電力使用設備があります。
そのため、1台あたりの消費電力が小さく見えても、複数台・長時間稼働している場合は、年間の電気代やCO2排出量に大きく影響します。
特に、ミストコレクターは工作機械の稼働に合わせて長時間運転することが多い設備です。
つまり、ミストコレクターの運転方法を見直すことは、工場の省エネ対策の一つになります。
サプライチェーン全体で環境対応が求められる
また、近年では自社だけでなく、サプライチェーン全体で環境対応が求められるケースも増えています。
取引先から、省エネ、CO2排出量削減、環境負荷低減への取り組みを確認される場面もあります。
そのため、製造業では以下のような視点が重要です。
- 工場設備の消費電力を把握する
- 省エネにつながる改善を進める
- CO2排出量削減につながる取り組みを整理する
- 既存設備を活かして投資負担を抑える
- 工場環境の改善と環境対応を両立する
このように、環境対策は単なるイメージ向上だけではありません。
取引継続や企業価値にも関わる実務上の課題です。
工場環境への対策|オイルミストによる作業環境悪化を防ぐ

一方で、製造業では地球環境だけでなく、工場内の環境改善も重要です。
切削加工現場では、工作機械を使用して部品を加工します。
その際に切削油や潤滑油が微細化し、オイルミストとして空気中に浮遊することがあります。
オイルミストを放置すると起こる問題
オイルミストを放置すると、工場内にさまざまな問題が発生する可能性があります。
主な問題は以下の通りです。
- 作業者の健康被害
- 目の充血やドライアイ
- 肌荒れや皮膚疾患
- 視界不良による作業ミス
- 床面の油分付着による転倒リスク
- 工作機械や電子機器への油分付着
- 空調機器の効率低下
- 清掃工数の増加
- 製品や備品への油汚れ
このように、オイルミストは単なる汚れではありません。
作業者の健康・安全性・設備保全・生産性に関わるリスク要因です。
関連記事:“環境問題”に貢献!省エネミストコレクターで持続可能な工場運営!
ミストコレクターで工場環境を改善する
オイルミスト対策に有効なのが、ミストコレクターです。
ミストコレクターとは、工作機械から発生するオイルミストや油煙を吸引・除去する装置です。
発生源付近でオイルミストを捕集することで、工場内への拡散を抑えやすくなります。
そのため、ミストコレクターは工場環境の改善に欠かせない設備です。
ただし、ミストコレクターも電力を使用する設備です。
したがって、工場環境を改善しながら地球環境への負荷も抑えるには、ミストコレクター自体の省エネ化が重要になります。
ミストコレクターの省エネ化が環境問題対策につながる理由
ここまで、地球環境と工場環境の2つの対策を解説しました。
では、ミストコレクターの省エネ化は、なぜ環境問題対策につながるのでしょうか。
結論として、ミストコレクターの省エネ化は、消費電力の削減、CO2排出量削減、電気代削減につながるためです。
長時間稼働する設備ほど省エネ効果が出やすい
ミストコレクターは、工作機械の稼働中に連続運転することが多い設備です。
そのため、1台あたりの消費電力が小さくても、年間で見ると大きな電力使用量になる場合があります。
例えば、以下のような現場では省エネ効果が出やすくなります。
- ミストコレクターを長時間運転している
- 複数台のミストコレクターを使用している
- 工作機械の停止中もミストコレクターが回り続けている
- 必要以上の風量で運転している
- 電気代の上昇が負担になっている
- CO2排出量削減に取り組んでいる
このような場合、ミストコレクターの運転方法を見直すことで、無駄な電力消費を抑えられる可能性があります。
新規入れ替えではなく既設機を活かせる点が重要
省エネ対策というと、新しい省エネ設備への入れ替えをイメージする方も多いでしょう。
しかし、新しい設備の導入には、購入費用、工事費用、設置調整、停止時間などが発生します。
そのため、投資額や手間がネックになり、省エネ化が進まないケースもあります。
一方で、既設のオニカゼ ミストコレクターに後付けできるインバータユニットであれば、既存設備を活かしながら省エネ化を進めやすくなります。
つまり、入れ替えではなく後付けで省エネ化できることが、実務上の大きなメリットです。
オニカゼ ミストコレクター用インバータユニットとは

オニカゼ ミストコレクター用インバータユニットとは、既設のオニカゼ ミストコレクターに後付けできる省エネ用カスタマイズオプションです。
ミストコレクターのファン回転数を制御し、必要なタイミングで必要な風量に調整することで、無駄な電力消費を抑えます。
その結果、CO2排出量や電気代の削減につながります。
インバータユニットの役割
インバータユニットの役割は、モーターの回転数を最適化することです。
ミストコレクターは、常に最大出力で運転しなくてもよい場合があります。
例えば、工作機械が停止している時間や、加工負荷が低い時間帯では、必要な風量を抑えられる可能性があります。
そこでインバータユニットを使うことで、運転状況に応じて回転数を調整できます。
このように、インバータユニットは必要以上の運転を抑えるための省エネ装置です。
インバータユニットの3つの特徴
オニカゼ ミストコレクター用インバータユニットには、主に3つの特徴があります。
- CO2排出量・電気代の削減につながる
- 最適風量で運転できる
- 既設機へ後付けできる
ここから、それぞれ詳しく解説します。
特徴1|CO2排出量・電気代の削減につながる
インバータユニットを使うことで、ファンの回転数を最適化できます。
ファンの回転数を必要以上に上げないことで、無駄な電力消費を抑えやすくなります。
その結果、CO2排出量や電気代の削減につながります。
最大約1/5まで削減できる可能性がある
運転条件によっては、CO2排出量や電気代を最大約1/5まで削減できる可能性があります。
ただし、省エネ効果は使用条件によって変わります。
例えば、以下の条件によって削減効果は異なります。
- 使用しているミストコレクターの機種
- モーター容量
- 運転時間
- 工作機械の稼働パターン
- 加工中と停止中の比率
- 電気料金単価
- インバータ運用設定
そのため、導入前には、実際の稼働条件に基づいた省エネ試算を行うことが重要です。
電気代上昇への対策にもなる
近年、電気料金の上昇は多くの製造業にとって負担になっています。
そのため、設備単位での省エネ改善は、電気代対策としても有効です。
特に、ミストコレクターを複数台運用している場合や、長時間稼働している場合は、インバータ化による効果を確認する価値があります。
特徴2|最適風量で運転できる
インバータユニットを使用すると、ミストコレクターを最適な風量で運転しやすくなります。
必要な捕集性能を確保しながら、過剰な風量を抑えることで、エネルギー浪費を防ぎます。
捕集効率と省エネを両立しやすい
ミストコレクターの風量を下げすぎると、オイルミストを十分に捕集できない可能性があります。
一方で、必要以上に大きな風量で運転すると、無駄な電力消費につながります。
そのため、重要なのは、捕集効率を落とさずに最適風量で運転することです。
インバータユニットを活用すれば、現場条件に合わせて風量を調整しやすくなります。
省エネ化でも工場環境を悪化させないことが重要
省エネ化を進める際に注意すべきなのは、風量を下げすぎて工場環境を悪化させないことです。
オイルミストが十分に捕集できなければ、作業者の健康被害や床面の油汚れにつながる可能性があります。
したがって、省エネと工場環境改善はセットで考える必要があります。
特徴3|既設のオニカゼ ミストコレクターに後付けできる
インバータユニットは、現在使用しているオニカゼ ミストコレクターに後付けできます。
そのため、新たに省エネ対応のミストコレクターを購入しなくても、省エネ化を進められる場合があります。
[H3] 入れ替え工事なしで省エネ化しやすい
既設機に後付けできるため、投資額や工事の手間を抑えやすい点がメリットです。
新規入れ替えの場合、本体購入費だけでなく、撤去、設置、配線、試運転などの手間も発生します。
一方で、インバータユニットであれば、既存設備を活かしながら省エネ化を進めやすくなります。
そのため、新規設備投資を抑えながら環境対策を進めたい工場に向いています。
関連記事: 集塵機とミストコレクターの違いとは?掃除機との違いもわかりやすく解説!
インバータユニットの運用設定
インバータユニットは、実際の使用条件に合わせて複数の運用設定を選べます。
主な運用設定は以下の3つです。
- アイドリング運転
- ON/OFF運転
- 定速運転
また、アイドリング運転とON/OFF運転を行うには、工作機械や周辺機器との設備連動が必要です。
ここからは、下記の条件でそれぞれの設定での効果をご紹介します。
アイドリング運転|停止時間の電力消費を抑える
アイドリング運転は、工作機械や周辺機器からの運転信号に応じて、ミストコレクターの運転状態を切り替える設定です。
加工中は必要な風量で運転し、停止中は回転数を下げて待機します。
アイドリング運転が向いている現場
アイドリング運転は、以下のような現場に向いています。
- 加工と停止を繰り返す設備
- 停止時間が一定程度ある設備
- 完全停止よりも待機運転を残したい現場
- 再起動時の立ち上がりを重視する現場
- 設備連動が可能な現場
この設定により、停止時間中の無駄な電力消費を抑えやすくなります。

ON/OFF運転|不要な運転を停止する
ON/OFF運転は、工作機械や周辺機器からの運転信号に応じて、ミストコレクターを起動・停止する設定です。
加工していない時間帯にミストコレクターを停止できるため、無駄な運転を減らせます。
ON/OFF運転が向いている現場
ON/OFF運転は、以下のような現場に向いています。
- 加工時間と停止時間が明確な設備
- 停止中にミスト発生がほとんどない設備
- 省エネ効果を重視したい現場
- 設備連動が可能な現場
- 不要な運転をできるだけ減らしたい現場
ただし、頻繁な起動停止が設備運用に合うかは確認が必要です。
そのため、現場条件に合わせて設定を選びましょう。

定速運転|設備連動なしで一定速度運転する
定速運転は、設備連動を行わず、一定の回転数でミストコレクターを運転する設定です。
工作機械から運転信号を取れない場合でも、回転数を調整しながら運用できます。
定速運転が向いている現場
定速運転は、以下のような現場に向いています。
- 設備連動ができない現場
- 運転条件が比較的一定している設備
- シンプルな運用をしたい現場
- 工事や配線をできるだけ抑えたい現場
- 一定風量で安定運転したい現場
設備連動が不要なため、導入しやすい運用方法です。
一方で、加工状態に応じた細かな制御はできません。
そのため、より高い省エネ効果を狙う場合は、設備連動を検討しましょう。

インバータユニットの運用設定を比較
ここまで解説した3つの運用設定を比較すると、以下のようになります。
このように、運用設定によって省エネ効果や使いやすさが変わります。
したがって、導入時には、工作機械の稼働パターンと設備連動の可否を確認することが重要です。
インバータユニットの省エネ試算で確認すべき条件
インバータユニットの省エネ効果を判断するには、実際の稼働条件に基づいて試算する必要があります。
主な確認項目は以下の通りです。
例えば、今回の試算では、スマートミストゼロSMX、0.75kW 2Pole、60Hz、モーター効率85.5%、インバータ効率95%、1日16時間・年間260日、加工2分・停止3分の1サイクル、電気料金単価34.73円/kWhという条件が示されています。
ただし、実際の削減額やCO2削減量は、現場の運用条件によって変わります。
そのため、導入前には自社条件での省エネ試算を行うことをおすすめします。
インバータユニットが向いている工場
インバータユニットは、すべての現場で同じ効果が出るわけではありません。
特に効果が見込めるのは、以下のような工場です。
- 既設のオニカゼ ミストコレクターを使用している
- ミストコレクターの運転時間が長い
- 工作機械の停止時間がある
- 複数台のミストコレクターを使用している
- 電気代を削減したい
- CO2排出量を削減したい
- 新規設備への入れ替えは避けたい
- 既存設備を活かして省エネ化したい
- サプライチェーン対応として環境対策を進めたい
特に、工作機械の停止中もミストコレクターが回り続けている場合は、改善余地があります。
このような現場では、インバータユニットによる省エネ化を検討する価値があります。
省エネミストコレクターに関するよくある質問
ここでは、省エネミストコレクターやインバータユニットに関するよくある質問をまとめます。
ミストコレクターの省エネ化は環境問題対策になりますか?
はい。ミストコレクターの消費電力を抑えることで、電気代削減やCO2排出量削減につながります。
そのため、工場の省エネ対策や環境問題対策の一つになります。
インバータユニットは既設のミストコレクターに後付けできますか?
オニカゼ ミストコレクター用インバータユニットは、既設のオニカゼ ミストコレクターに後付けできます。
ただし、対応可否は機種や仕様によって確認が必要です。
インバータユニットでどれくらい省エネできますか?
運転条件によっては、CO2排出量や電気代を最大約1/5まで削減できる可能性があります。
ただし、削減効果は機種、運転時間、稼働パターン、電気料金単価などによって変わります。
そのため、導入前には個別の省エネ試算が必要です。
風量を下げるとミストの捕集性能は落ちませんか?
風量を下げすぎると、捕集性能が落ちる可能性があります。
そのため、インバータユニットでは、必要な捕集性能を確保しながら最適風量で運転することが重要です。
設備連動とは何ですか?
設備連動とは、ミストコレクターが取り付けられている工作機械や周辺機器から運転信号を受信し、その信号に応じて動作することです。
アイドリング運転やON/OFF運転では、設備連動が必要です。
設備連動できない場合でも使えますか?
設備連動できない場合でも、定速運転で使用できます。
ただし、加工状態に応じた細かな制御はできないため、省エネ効果は設備連動時より限定的になる場合があります。
まとめ|ミストコレクターの省エネ化で地球環境と工場環境に貢献する
製造業に求められる環境対策は、主に2つあります。
- 地球環境への対策
CO2を含む温室効果ガスの削減や省エネへの取り組みです。 - 工場環境への対策
オイルミストを除去し、作業者の健康や安全性を守る取り組みです。
この2つを両立するうえで、ミストコレクターの省エネ化は有効な選択肢になります。
特に、オニカゼ ミストコレクター用インバータユニットは、既設のオニカゼ ミストコレクターに後付けできる省エネオプションです。
ファンの回転数を最適化することで、無駄な電力消費を抑え、CO2排出量や電気代の削減につなげます。
また、既存設備を活かせるため、新しい省エネ対応機器への入れ替えと比べて、投資額や手間を抑えやすい点もメリットです。
ただし、省エネ効果は現場条件によって変わります。
そのため、導入前には、ミストコレクターの機種、運転時間、工作機械の稼働パターン、設備連動の可否を確認しましょう。
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ミストコレクターの省エネ化を検討している場合は、まず既設機の使用状況を整理し、インバータユニットによる改善余地を確認しましょう。
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