ミストコレクターの選定方法とは?風量・種類・設置方法から選び方を解説!

ミストコレクター
アイコン 投稿日: 2022/2/14 アイコン 更新日: 2026/9/17

ミストコレクターを選ぶ際は、必要処理風量・捕集方式・設置方法の3つを確認することが重要です。

ミストコレクターは、工作機械から発生するオイルミストや油煙を吸引・除去する装置です。
しかし、工作機械の大きさや加工条件、油の種類、設置環境によって、適した機種は変わります。

そのため、処理風量だけで選んだり、価格だけで判断したりすると、十分な捕集効果が得られない場合があります。

本記事では、ミストコレクターの選定方法を、必要処理風量・捕集方式・設置方法の3つの視点から順番に解説します。

ミストコレクターの選定方法を風量・種類・設置方法の3つの視点で解説するアイキャッチ画像

さらに、加工条件や重視したいポイントから、赤松電機製作所のHVS・SMG・SMXを選ぶ目安も整理します。

SELECTION GUIDE

選定は、この順番で確認

01

必要風量を出す

密閉型・開放型に分けて、必要処理風量を確認します。

02

捕集方式を選ぶ

油煙・微細ミスト・省エネ・保守負担を踏まえて比較します。

03

設置方法を決める

直結吸気・局所吸気・広域吸気から現場に合う方法を選びます。

04

機種候補を絞る

HVS・SMG・SMXを、現場課題から比較します。

ミストコレクター選定で確認すべき3つのポイント

ミストコレクターを選定する際は、まず確認すべき項目を整理しましょう。

重要なのは、以下の3つです。

  1. 必要処理風量
    工作機械やフードの大きさに対して、どれだけの風量が必要かを確認します。
  2. ミストコレクターの種類
    フィルター式、フィルターレス式、電気集塵式の中から、加工条件に合う方式を選びます。
  3. 設置方法
    直結吸気方式、局所吸気方式、広域吸気方式の中から、工作機械や工場レイアウトに合う方法を選びます。

この3つを順番に確認することで、自社の設備に合ったミストコレクターを選びやすくなります。

BASIC GUIDE

選定の前に基礎から確認したい方へ

ミストコレクターとは?種類・設置・選び方の基礎を見る

価格だけで選ぶと失敗しやすい

ミストコレクターは、価格だけで選ぶべきではありません。

なぜなら、必要な処理風量を満たしていなければ、オイルミストを十分に吸引できない可能性があるためです。

また、油煙が発生する現場で油煙非対応の機種を選ぶと、捕集しきれず作業環境が改善しない場合もあります。

そのため、ミストコレクター選定では、風量・加工条件・油煙の有無・設置環境・メンテナンス性を総合的に確認することが重要です。

必要処理風量によるミストコレクターの選定方法

ミストコレクター選定で最初に確認すべきなのが、必要処理風量です。

まず、必要処理風量とは、工作機械から発生するオイルミストを吸引・除去するために必要な風量のことです。

必要処理風量が不足すると、オイルミストが機械内や工場内に残り、十分な対策にならない可能性があります。

ここでは、代表的な2つのケースに分けて計算方法を解説します。

  • ケース1:カバーがほぼ完全な場合(密閉型工作機械)
  • ケース2:カバーが付いていない場合(開放型工作機械)

ケース1|カバーがほぼ完全な工作機械の風量計算

マシニングセンターやNC旋盤など、加工室がほぼ密閉されている工作機械では、加工エリアの内容積から必要処理風量を算出します。

密閉型工作機械の計算式

具体的には、カバーがほぼ完全な工作機械では、以下の計算式を使います。

加工エリアの内容積(m³) × 経験定数(α) = 必要処理風量Q(m³/min)

次に、加工エリアの内容積は、幅・奥行き・高さから計算します。

A(幅) × B(奥行き) × C(高さ) = 加工エリアの内容積(m³)

経験定数の目安

なお、経験定数は、ミストの発生量やドアの開閉頻度によって変わります。

加工条件
経験定数(α)
ミスト分が少なく、ドアの開閉が1時間以上ごと
2
ミスト分が少なく、ドアの開閉が2〜3分ごと
4
ミスト分が多く、ドアの開閉が2〜3分ごと
6

ミストの発生量が多いほど、またドアの開閉頻度が高いほど、必要な処理風量は大きくなります。

計算例|カバーがほぼ完全な場合

例えば、以下の条件で計算します。

項目
条件
A:幅
800mm
B:奥行き
1,200mm
C:高さ
650mm
加工条件
ミスト分が多く、ドアの開閉が2〜3分毎
経験定数 α
6

まず、mmをmに変換します。

  • 800mm = 0.8m
  • 1,200mm = 1.2m
  • 650mm = 0.65m

次に、加工エリアの内容積を計算します。

0.8m × 1.2m × 0.65m = 0.624m³

最後に、経験定数を掛けます。

0.624m³ × 6 = 3.744m³/min

この場合、必要処理風量は3.744m³/min以上です。

そのため、最低でも3.744m³/min以上の処理能力を持つミストコレクターを選ぶ必要があります。

密閉型工作機械で確認すべきポイント

また、密閉型工作機械で風量を計算する際は、以下を確認しましょう。

  • 加工エリアの幅・奥行き・高さ
  • ミストの発生量
  • ドアの開閉頻度
  • 油性切削油を使用しているか
  • 油煙が発生しているか
  • ダクトの長さや曲がりが多くないか

特に、油煙が発生している場合は、風量だけでなく油煙対応の有無も確認する必要があります。

ケース2|カバーが付いていない工作機械の風量計算

一方、汎用旋盤や研削盤など、加工部が密閉されていない工作機械では、フードの吸入断面積と面風速から必要処理風量を算出します。

開放型工作機械の計算式

カバーが付いていない工作機械では、以下の計算式を使います。

フードの吸入断面積(m²) × 平均面風速(m/min) = 必要処理風量Q(m³/min)

なお、面風速がm/secで示される場合は、60を掛けてm/minに変換します。

フードの吸入断面積(m²) × 面風速V(m/sec) × 60 = 必要処理風量Q(m³/min)

面風速の目安

面風速は、加工内容や粉塵・ミストの発生量によって変わります。

下記の数値もあくまで目安です。

加工内容
面風速 V(目安)
低速加工・粉塵少
0.3〜0.4 m/sec
中速加工・粉塵中
0.5〜0.7 m/sec
高速加工・粉塵多
0.8〜1.0 m/sec

ミストや粉塵が多い加工では、より高い面風速が必要になります。

計算例|カバーが付いていない場合

例えば、以下の条件で計算します。

項目
条件
A:フード幅
500mm
B:フード奥行き
500mm
加工条件
中速加工
面風速 V(目安)
0.5m/sec

まず、mmをmに変換します。

  • 500mm = 0.5m
  • 500mm = 0.5m

次に、フードの吸入断面積を計算します。

0.5m × 0.5m = 0.25m²

最後に、面風速を適用します。

0.25m² × 0.5m/sec × 60 = 7.5m³/min

この場合、必要処理風量は7.5m³/min以上です。

そのため、最低でも7.5m³/min以上の処理能力を持つミストコレクターを選ぶ必要があります。

開放型工作機械で確認すべきポイント

また、開放型工作機械では、風量だけでなく吸引位置も重要です。

以下の点を確認しましょう。

  • フードの幅と奥行き
  • ミスト発生源との距離
  • ホースやフードの位置
  • 加工中の風の流れ
  • 作業者の動線
  • 周辺設備との干渉
  • 吸引位置を調整できるか

特に、開放型ではミストが周囲に逃げやすいため、発生源にできるだけ近い位置で吸引することが重要です。

カバー完全密閉型と開放型の2つのケースにおいて、必要処理風量の計算方法を図解で示す比較図。各ケースの計算式と具体例を視覚的に表現

ミストコレクターの種類による選定方法

必要処理風量を確認したら、次にミストコレクターの種類を選びます。

ミストコレクターは、捕集方式によって主に3つに分けられます。

  1. フィルター式
  2. フィルターレス式
  3. 電気集塵式

それぞれメリット・デメリットが異なるため、加工条件や運用体制に合わせて選ぶ必要があります。

フィルター式|最も一般的で導入しやすい方式

まず、フィルター式は、ファンで吸い込んだオイルミストをフィルターでろ過する方式です。

そのため、構造がシンプルで、ミストコレクターの中でも一般的な方式です。

フィルター式のメリット

フィルター式の主なメリットは以下の通りです。

  • 構造がシンプル
  • 初期費用を抑えやすい
  • 現場で管理しやすい
  • 操作が簡単
  • 高い捕集性能を持つ機種もある
  • 油煙対応フィルターを搭載できる機種もある

特に、油煙が発生する現場では、ファイナルフィルター搭載モデルを選ぶことで対策しやすくなります。

フィルター式のデメリット

一方で、フィルター式には注意点もあります。

  • フィルターが目詰まりする可能性がある
  • 定期的なフィルター交換が必要
  • 使用済みフィルターの廃棄費用が発生する
  • 粉塵成分が多い現場では負荷が大きい
  • 通気抵抗により消費電力が増える場合がある

そのため、フィルター式を選ぶ場合は、メンテナンス周期と交換作業の負担を確認しましょう。

フィルター式の選定ポイント

フィルター式を選ぶ際は、以下を確認してください。

  • 必要処理風量を満たしているか
  • 油煙対応フィルターがあるか
  • フィルター交換頻度はどれくらいか
  • 粉塵やスラッジが多い加工か
  • 廃棄コストを許容できるか
  • メンテナンスしやすい構造か

油性切削油や油煙が発生する現場では、油煙対応の有無を必ず確認することが重要です。

油煙対策にはHVSシリーズ

赤松電機製作所のオニカゼ ヘビースモーカー HVSシリーズは、油煙やオイルミストが発生する現場に対応したミストコレクターです。

例えば、一般的なミストコレクターでは捕集対象外になりやすい油煙も、標準搭載のファイナルフィルターで捕集できます。

また、ONIKAZE独自の段階的捕集構造により、フィルター式の課題である目詰まりのしやすさを軽減しています。

そのため、油煙や高濃度ミストへの対応を重視する現場では、HVSシリーズが有効な選択肢になります。

油煙やオイルミストに対応するミストコレクターHVSの製品外観

PRODUCT MOVIE

油煙やオイルミストが発生する現場に対応する、HVSシリーズの紹介動画です。

約30秒で特長をご覧いただけます。

OIL SMOKE GUIDE

油煙が発生している現場へ

油煙の原因と対策、機種選定の考え方を見る →

DEEP DIVE

フィルター式を詳しく確認

フィルター式の仕組み・メリット・選び方を見る →

フィルターレス式|メンテナンス工数や省エネを重視する場合に有効

次に、フィルターレス式は、遠心力や回転ディスクを利用してオイルミストを分離・捕集する方式です。

そのため、フィルターの使用量が少なく、メンテナンス負担を抑えやすい点が特徴です。

フィルターレス式のメリット

フィルターレス式の主なメリットは以下の通りです。

  • フィルター交換の手間を減らせる
  • メンテナンス工数を抑えやすい
  • ランニングコストを抑えやすい
  • 設備管理の負担を軽減できる
  • 省エネ性能に優れた機種もある

特に、保全担当者の負担を減らしたい場合や、長期的な運用コストを抑えたい場合に向いています。

フィルターレス式のデメリット

一方で、フィルターレス式にも注意点があります。

  • 微細なオイルミストの捕集が難しい場合がある
  • 油煙への対応を確認する必要がある
  • 加工条件によっては追加フィルターが必要
  • 高い捕集性能を求める場合は機種選定が重要

そのため、フィルターレス式を選ぶ場合は、捕集したい粒子の細かさを確認しましょう。

フィルターレス式の選定ポイント

フィルターレス式を選ぶ際は、以下を確認してください。

  • 必要処理風量を満たしているか
  • 微細ミストに対応できるか
  • 油煙が発生していないか
  • アフターフィルターの追加が必要か
  • 消費電力を抑えられるか
  • メンテナンス周期をどれだけ延ばせるか

省エネやメンテナンス工数の削減を重視する場合は、フィルターレス式が候補になります。

省エネ重視ならSMGシリーズ

赤松電機製作所のオニカゼ スマートミストマジック SMGシリーズは、省エネ性を重視したミストコレクターです。

具体的には、遠心分離により、ミスト・切粉・スラッジを内部に溜めにくい構造です。

そのため、長期稼働しやすく、ドレン配管も不要です。

また、従来のミストコレクターと比べてワンサイズ下のモーターを採用することで、インバータなしでも省エネを実現しています。

さらに、より高い捕集性能を求める場合は、アフターフィルターを追加することも可能です。

そのため、電気代やCO2排出量を抑えたい現場では、SMGシリーズが有効な選択肢になります。

省エネ性に優れたミストコレクターSMGの製品外観

PRODUCT MOVIE

消費電力の削減やCO2排出量の低減を重視する現場に向けた、SMGシリーズの紹介動画です。

約30秒で特長をご覧いただけます。

ENERGY GUIDE

省エネを重視して選定したい方へ

ミストコレクターの電気代・省エネ対策を見る →

省人・省力化ならSMXシリーズ

赤松電機製作所のオニカゼ スマートミストゼロ SMXシリーズは、微細ミスト対策とメンテナンス負担の軽減を両立したミストコレクターです。

具体的には、ロータリー式を採用し、フィルターレス方式の利点を活かしながら、メンテナンス周期の延長を実現しています。

また、一般的なフィルターレス式では捕集が難しい1μm以上の微細粒子にも対応できます。

そのため、捕集性能とメンテナンス性を両立したい現場では、SMXシリーズが有効な選択肢になります。

微細なオイルミスト対策に対応するミストコレクターSMXの製品外観

PRODUCT MOVIE

微細なオイルミスト対策や、メンテナンス負担の軽減を重視する現場に向けた、SMXシリーズの紹介動画です。

約30秒で特長をご覧いただけます。

電気集塵式|超微細粒子への対応を重視する場合に有効

最後に、電気集塵式は、高電圧によってオイルミスト粒子を帯電させ、静電力で捕集する方式です。

そのため、微細な粒子を捕集しやすく、高い捕集効率が期待できます。

電気集塵式のメリット

電気集塵式の主なメリットは以下の通りです。

  • 1μm以下の微細粒子を捕集しやすい
  • 高い捕集効率が期待できる
  • フィルター交換の手間を減らせる
  • 電極を洗浄して再利用できる
  • 産業廃棄物を減らせる場合がある

微細粒子への対応を重視する場合は、有力な選択肢です。

電気集塵式のデメリット

一方で、電気集塵式には注意点があります。

  • 高電圧を使用するため安全管理が必要
  • 設置場所に制約が出る場合がある
  • 電極洗浄の手間がかかる
  • メンテナンスを怠ると停止しやすい
  • メンテナンス費用が高くなる場合がある

そのため、電気集塵式を選ぶ場合は、捕集性能だけでなく、保守体制と安全管理も確認する必要があります。

電気集塵式の選定ポイント

選ぶ際は、以下を確認してください。

  • 超微細粒子への対応が本当に必要か
  • 電極洗浄の体制があるか
  • 高電圧機器を安全に設置できるか
  • 導入コストと保守コストを許容できるか
  • 停止時の対応体制があるか

電気集塵式は高性能ですが、すべての現場で最適とは限りません。
コストとメンテナンス負担も含めて判断しましょう。

ミストコレクターの種類を比較

ミストコレクターの種類は、加工条件や運用方針に合わせて選ぶ必要があります。

以下の表で、3つの方式を比較します。

COMPARISON GUIDE

3方式の違いを詳しく比較したい方へ

ミストコレクターの3種類と選び方を見る
3つの種類(フィルター式・フィルターレス式・電気式)を比較した表

TECH GUIDE

構造・捕集原理も確認したい方へ

ミストコレクターの構造と仕組みを見る →

設置方法によるミストコレクターの選定方法

ミストコレクターは、種類だけでなく設置方法も重要です。

ただし、同じ機種でも、設置方法が適切でなければ十分な捕集効果を発揮できない場合があります。

代表的な設置方法は、以下の3つです。

  1. 直結吸気方式
  2. 局所吸気方式
  3. 広域吸気方式

工作機械の構造や工場レイアウトに合わせて選びましょう。

直結吸気方式|密閉型工作機械に適した設置方法

直結吸気方式は、工作機械の加工室とミストコレクターをダクトで接続し、発生したオイルミストを直接吸引する方法です。

例えば、マシニングセンターやNC旋盤、複合加工機など、加工部が密閉されている工作機械に向いています。

直結吸気方式のメリット

直結吸気方式の主なメリットは以下の通りです。

  • ミストを逃がしにくい
  • 捕集効率が高い
  • 工場全体への拡散を抑えやすい
  • 費用対効果が高い
  • 密閉型の工作機械と相性が良い

特に、加工室が密閉されている場合は、標準的で効率的な設置方法です。

直結吸気方式の選定ポイント

直結吸気方式を選ぶ際は、以下を確認してください。

  • 工作機械に接続口があるか
  • 標準コネクタで接続できるか
  • カスタムダクトが必要か
  • ダクトの径と長さは適切か
  • 複数台接続する場合の吸引力配分は問題ないか
  • ダクト清掃がしやすいか

ダクトが長すぎたり、曲がりが多すぎたりすると、吸引力が低下する可能性があります。

そのため、ダクト設計と吸引力の確認が重要です。

局所吸気方式|開放型工作機械に適した設置方法

局所吸気方式は、加工部が密閉されていない工作機械に対して、ホースやフードを近づけて吸引する方法です。

例えば、汎用旋盤や研削盤など、工作機械に直接接続しにくい場合に採用されます。

局所吸気方式のメリット

局所吸気方式の主なメリットは以下の通りです。

  • 既存設備に後付けしやすい
  • 工作機械の改造を最小限に抑えられる
  • 吸引位置を調整しやすい
  • 導入しやすい
  • 開放型の加工機に対応しやすい

既存設備にミストコレクターを追加したい場合に向いています。

局所吸気方式の選定ポイント

選ぶ際は、以下を確認してください。

  • ホース先端をミスト発生源に近づけられるか
  • フードの形状は工作機械に合っているか
  • 必要な面風速を確保できるか
  • 作業者の動線を妨げないか
  • 加工条件に応じて位置調整できるか

局所吸気方式では、吸引位置によって効果が大きく変わります。

そのため、発生源にできるだけ近い位置で吸引することが重要です。

広域吸気方式|工場全体の環境改善に有効な設置方法

広域吸気方式は、工場内に広がったオイルミストを補助的に回収する方法です。

また、直結吸気方式や局所吸気方式だけでは対応しきれない場合に、工場全体の環境改善を目的として導入します。

広域吸気方式のメリット

広域吸気方式の主なメリットは以下の通りです。

  • 工場全体の空気環境を改善しやすい
  • 複数の工作機械から発生するミストに対応しやすい
  • 局所的に残ったミストを補助的に捕集できる
  • 従業員の快適性向上につながる
  • 将来的な増設にも対応しやすい

特に、複数の工作機械が稼働している工場では有効です。

広域吸気方式の選定ポイント

選ぶ際は、以下を確認してください。

  • 工場全体のレイアウト
  • 工作機械の配置
  • ミストの発生量
  • 空気の流れ
  • 既存の空調設備
  • 設置台数
  • 初期投資とランニングコスト

広域吸気方式は、単独で発生源対策を行う方法ではありません。

そのため、実務上は、直結吸気方式や局所吸気方式と組み合わせることが効果的です。

ハイブリッド型の設置も有効

工場全体の環境改善を考える場合は、複数の設置方式を組み合わせる方法もあります。

例えば、以下のような組み合わせです。

  • 直結吸気方式 + 広域吸気方式
  • 局所吸気方式 + 広域吸気方式
  • 複数台の小型ミストコレクター配置 + 全体換気

このように組み合わせることで、発生源対策と工場全体の環境改善を両立できます。

INSTALLATION GUIDE

設置方法をさらに詳しく確認

直結・局所・広域吸気の選び方を見る →

ミストコレクターの設置方法を比較

設置方法は、工作機械の構造と工場レイアウトに合わせて選びます。

3つの設置方法を工作機械と一緒に示す図解

密閉型の工作機械には直結吸気方式、開放型の工作機械には局所吸気方式が基本です。

工場全体にミストが広がっている場合は、広域吸気方式との併用も検討しましょう。

オニカゼ ミストコレクターの選定目安

赤松電機製作所のオニカゼ ミストコレクターは、加工条件や工場環境に応じて選べるラインナップを用意しています。

そこで、ここではHVS・SMG・SMXの選定目安を整理します。

HVS

油煙・高濃度ミスト対策

ファイナルフィルターを搭載し、油煙や微細なミストへの対応を重視する現場向け。

SMG

省エネ・CO2削減を重視

遠心分離方式を採用し、消費電力や運用負担を抑えたい現場向け。

SMX

捕集性能と省力化を両立

ロータリー式を採用し、微細ミスト対策とメンテナンス負担軽減を両立したい現場向け。

HVSシリーズが向いている現場

HVSシリーズは、以下のような現場に向いています。

  • 油性切削油を使用している
  • 油煙が発生している
  • 高濃度ミストを捕集したい
  • 高い捕集性能を重視したい
  • オイルミストと油煙の両方を対策したい

油煙対策を重視する場合は、HVSシリーズが有効です。

SMGシリーズが向いている現場

SMGシリーズは、以下のような現場に向いています。

  • 電気代を抑えたい
  • CO2排出量を抑えたい
  • 省エネ性を重視したい
  • ドレン配管をなくしたい
  • 長期的なランニングコストを抑えたい

省エネや環境対応を重視する場合は、SMGシリーズが候補になります。

SMXシリーズが向いている現場

SMXシリーズは、以下のような現場に向いています。

  • 微細ミストを捕集したい
  • メンテナンス負担を軽減したい
  • フィルター交換の手間を減らしたい
  • 捕集性能と省力化を両立したい
  • 1μm以上の微細粒子に対応したい

捕集性能とメンテナンス性の両立を重視する場合は、SMXシリーズが有効です。

ミストコレクター選定の流れ

ミストコレクターを選ぶ際は、次の流れで確認すると判断しやすくなります。

ステップ1|必要処理風量を計算する

まず、自社の工作機械に必要な処理風量を計算します。

密閉型の場合は、加工エリアの内容積と経験定数から計算します。

開放型の場合は、フードの吸入断面積と面風速から計算します。

必要処理風量を満たしていない機種を選ぶと、十分な吸引効果が得られない可能性があります。

ステップ2|加工条件に合う種類を選ぶ

次に、加工条件に合うミストコレクターの種類を選びます。

  • 油煙対策重視:フィルター式、HVSシリーズ
  • 省エネ重視:フィルターレス式、SMGシリーズ
  • 微細ミスト対策重視:SMXシリーズ、電気集塵式
  • メンテナンス工数削減:フィルターレス式、SMXシリーズ

種類を選ぶ際は、油煙の有無・粒子の細かさ・保守体制を確認しましょう。

ステップ3|設置方法を決める

最後に、工作機械や工場レイアウトに合わせて設置方法を選びます。

  • 密閉型工作機械:直結吸気方式
  • 開放型工作機械:局所吸気方式
  • 工場全体の環境改善:広域吸気方式

設置方法によって捕集効果は大きく変わります。

そのため、機種選定と同じくらい設置方法の検討も重要です。

ミストコレクター選定に関するよくある質問

ここでは、ミストコレクターの選定に関するよくある質問をまとめます。

風量・加工条件に関する質問

Qミストコレクター選定で最初に確認すべきことは何ですか?

最初に確認すべきことは、必要処理風量です。

まず、工作機械の加工エリアやフードの大きさに対して、どれだけの風量が必要かを確認しましょう。

Q必要処理風量が不足するとどうなりますか?

必要処理風量が不足すると、オイルミストや油煙を十分に吸引できない可能性があります。

その結果、作業環境の改善効果が弱くなり、床や設備への油分付着も残りやすくなります。

Q油煙が発生している場合はどの機種を選ぶべきですか?

油煙が発生している場合は、油煙対応のミストコレクターを選ぶ必要があります。

そのため、赤松電機製作所のラインナップでは、HVSシリーズが油煙対策の候補になります。

機種・設置方法に関する質問

Q省エネを重視する場合はどの機種が向いていますか?

省エネを重視する場合は、SMGシリーズが候補になります。

また、消費電力やCO2排出量を抑えたい現場では、省エネ性能も選定基準に入れるとよいでしょう。

Qメンテナンス工数を減らしたい場合はどの機種が向いていますか?

メンテナンス工数を減らしたい場合は、フィルターレス式やSMXシリーズが候補になります。

ただし、微細ミストや油煙への対応が必要な場合は、捕集性能もあわせて確認しましょう。

Q直結吸気方式と局所吸気方式はどう選べばよいですか?

加工室が密閉されている工作機械では、直結吸気方式が向いています。

一方で、加工部が開放されている汎用旋盤や研削盤では、局所吸気方式が候補になります。

まとめ|ミストコレクターは風量・種類・設置方法で選定する

ミストコレクターを選定する際は、必要処理風量・種類・設置方法の3つを確認することが重要です。

まず、工作機械の構造に合わせて必要処理風量を計算します。

密閉型の工作機械では、加工エリアの内容積と経験定数から風量を算出します。
開放型の工作機械では、フードの吸入断面積と面風速から風量を算出します。

次に、加工条件に合わせてミストコレクターの種類を選びます。

  • フィルター式:油煙や高濃度ミストを対策したい場合
  • フィルターレス式:メンテナンス工数や省エネ性を重視する場合
  • 電気集塵式:超微細粒子への対応を重視する場合

最後に、工作機械や工場レイアウトに合わせて設置方法を決めます。

  • 直結吸気方式:密閉型工作機械に向いている
  • 局所吸気方式:開放型工作機械に向いている
  • 広域吸気方式:工場全体の環境改善に向いている

このように段階的に確認することで、自社に合ったミストコレクターを選びやすくなります。

ONIKAZEミストコレクターの製品情報を確認

赤松電機製作所のオニカゼ ミストコレクターは、油煙対策、省エネ、微細ミスト対策、メンテナンス負担軽減など、現場の課題に応じて選べるラインナップを用意しています。

各シリーズの紹介動画は、上のHVS・SMG・SMXの各製品紹介から確認できます。

ミストコレクターの選定で迷った場合は、まず自社の加工条件、必要処理風量、油煙の有無、設置環境を整理しましょう。

そのうえで、現場条件に合う機種と設置方法を選ぶことが、作業環境の改善と安定稼働につながります。

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そのうえで、お客様の工場環境や加工条件を確認し、条件に応じたミストコレクター選定をご案内します。

NEXT ACTION

選定状況に合わせて、次の確認へ

風量や機種がまだ決まっていなくても問題ありません。確認したい内容から選んでください。

▲HVSにけむり玉吸わせてみた【赤松電機製作所】

監修者プロフィール

経営企画室/インサイドセールス

倉津 裕太

赤松電機製作所に入社後、営業部にて西日本エリアを担当し、切削・研削現場におけるミスト対策、溶接現場におけるヒューム対策の提案営業に従事。
現在は経営企画室 /インサイドセールスとして、製造業の現場課題に対する情報提供を行うとともに、脱炭素経営PROJECTにも参画。
現場と経営の両視点から、ミスト・ヒューム対策や省エネを含めた工場環境改善に関する、導入検討に役立つ実務情報を発信している。

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